DXの必要性を理解していても、人材が足りず「推進したいのに進められない」という声は後を絶ちません。また、DXを担う人材の役割が曖昧なままプロジェクトが停滞し、効果が見えないまま頓挫してしまうケースもあります。
DXを推進するには、まず「どのようなDX人材が必要なのか」を正しく理解し、適切な体制を整えることが不可欠です。その上で、社内育成だけでなく、外部プロ人材の知見を柔軟に取り入れることで、変革のスピードと確実性を高めることができます。
本記事では、DX人材の主な種類と役割、DX人材を確保する方法などについてわかりやすく解説します。
この記事でわかること
- DX人材の役割や種類
- DX人材に求められる力とDX人材を確保する方法
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DX人材とは
DX人材とは、自社のビジネスや業務を深く理解しながら、データとデジタル技術を活用して業務改革や新たな価値創出を推進する役割を担う人材です。
DXの推進には、ビジネス、デザイン、データ、技術など多様な専門性が関わるため、DX人材という言葉は、これらの領域に携わる複数の職種を含む総称として用いられます。
混同されやすい言葉に「IT人材」がありますが、役割は異なります。
IT人材が主にシステムの構築・運用など技術領域を担うのに対し、DX人材は経営課題の特定から戦略策定、業務変革、組織づくりまで、ビジネスと技術をつなぎながら変革プロジェクト全体を推進する役割を担います。
DX人材が不足する現実
DXの必要性を認識する企業が増える一方で、大きな課題として挙げられるのが、DX人材の不足です。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「DX動向2025」によると、DXの初期構想から導入・検証までを一貫して担える人材がとくに不足しており、多くの企業がDX人材の獲得・確保に課題を抱えていることがわかります。
その課題のなかでも割合が高いのが、「戦略上必要なスキルやそのレベルが定義できていない」(41.5%)という項目です。どのような人材が必要なのか、社内で求めるスキルセットや役割が明確になっていない企業が多いことがうかがえます。

参照元:独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「DX動向2025」
企業がDXを推進するためには、まず自社に必要なDX人材像を明確化し、採用戦略や人材確保の体制そのものを整えることが重要だといえるでしょう。
DX人材の種類
DX人材には、変革を構想する上流領域から技術実装を担う専門領域まで、幅広い役割が存在します。
ここでは、DX推進に必要とされる代表的な人材タイプを整理し、それぞれの役割を紹介します。

ビジネスアーキテクト
ビジネスアーキテクトは、事業戦略とシステムをつなぐ役割を担い、ビジネス要件を技術仕様に落とし込んだ上で、最適なシステムアーキテクチャを設計します。
既存システムとの整合性、拡張性、将来的な事業展開を見据えた全体設計など、ビジネスと技術の両面に精通したスキルが求められるポジションです。
デザイナー(UI/UX)
デザイナーは、顧客・ユーザー体験を起点に価値を設計する役割です。
UI/UX設計を通じてデジタルサービスの使いやすさや利用価値を高め、顧客接点の質向上やサービス成長に貢献します。
デザイン思考とユーザー理解をもとに、体験価値を形にするクリエイティブ人材です。
データサイエンティスト
データサイエンティストは、データを活用した意思決定や価値創出を担う専門人材です。
データ戦略の策定、収集・加工・分析、機械学習モデルの構築までを担当し、ビジネス課題の解決や新サービス開発を支援します。
統計学、AI、データエンジニアリングに精通している点が特徴です。
ソフトウェアエンジニア
ソフトウェアエンジニアは、DXで必要となるシステムやサービスを実際に構築・実装する役割です。
フロントエンド、バックエンド、クラウド、モバイルアプリ、インフラなど、専門領域ごとのスキルを活かして、プロダクト開発から運用までを担います。
DXの実行フェーズを支える中心的な人材です。
サイバーセキュリティ
サイバーセキュリティスペシャリストは、DXによってデジタル化された業務やシステムを守る役割を担います。
脅威分析、セキュリティ設計、監視・インシデント対応などを通じて、サイバー攻撃や情報漏洩リスクを最小化します。
安心・安全なシステム基盤があってこそDXが成立するため、企業の信頼性を支える重要なポジションです。
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DX人材に求められる3つの力
DX人材は、役割ごとに専門領域が異なる“人材群”ですが、共通して求められる力がいくつか存在します。ここでは、DX推進に携わる多様な職種に共通して重要となる3つの力を整理します。

技術リテラシー
DX人材には、ITの基礎知識やデータの扱い方、UI/UXなど、デジタル技術に関する一定のリテラシーが求められます。
職種によって、プログラミング、クラウド、セキュリティなど深く習得すべき専門スキルは異なりますが、共通して技術を理解し正しく活用できるリテラシーは必須です。
デジタル技術は日々変化するため、継続的に学び続ける姿勢も欠かせません。
ビジネス設計・推進力
DXはビジネスの課題解決や価値創出を目的とするため、自社の事業・顧客・業務への理解が不可欠です。
その上で、「デジタルで何を変えられるか」を構想し、課題設定や関係者との合意形成を進める推進力が求められます。
職種によって役割は異なりますが、部門横断で協働しながら実行までつなげるコミュニケーション力は、DX人材に共通して重要なスキルです。
変革マインド
DXは環境変化に適応し続ける取り組みであるため、変化を前向きに捉え、未知の領域にも柔軟に挑戦できる姿勢が求められます。
最新技術を学び続ける主体性、失敗から学んで改善する姿勢など、継続的に変革を進められるマインドセットがDXの成果を左右します。
DX人材を確保する方法
DX人材を確保するには、まず「どの職種に、どのスキルを、どのレベルで求めるのか」を明確にすることが重要です。
その要件整理に役立つのがスキルマップです。スキルマップは、DX推進に必要なスキルを可視化し、
現状と理想のギャップを把握するためのツールで、人材確保や育成方針の基盤となります。
その上で、DX人材を確保する代表的な方法は、次の3つです。

社内育成
DX人材を確保する方法のひとつは、社内育成の推進です。
既存従業員をリスキリングして、社内でDX人材を育成します。元々自社の事業や事業への理解が深い人材を育成できるため、現場と一体となった実効性の高いDX推進が期待できます。
体系的な育成プランや継続的な学習機会を設けることが成功のポイントです。
中途採用
中途採用の活用も、DX人材を確保する方法のひとつです。
外部から即戦力となる専門人材を採用します。採用時には、スキルマップなどを活用し、必要なスキルセットを明確にしておくことで、ミスマッチを防ぎやすくなります。
DX人材の採用市場は競争が激しいため、魅力的な働き方やスキルアップ環境を整えることも重要です。
外部プロ人材の活用
DX人材確保の方法として、外部プロ人材の活用も有効です。
プロジェクト単位や期間限定で、コンサルタント、エンジニア、デザイナー、データ人材など、課題に応じたスキルを柔軟に確保できます。
専門領域では外部リソースが効率的で、協働を通じて社内にノウハウを蓄積する効果も期待できます。
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DX支援のプロ人材導入事例
パソナJOB HUBが提供する「ProShare(プロシェア)」を活用し、DX推進をした事例をご紹介します。
自社でのプロ人材活用を検討する際の参考としてご覧ください。
データ活用体制を強化し、DX推進のスピードと質を大幅に向上(三井住友信託銀行株式会社様)
三井住友信託銀行株式会社様では、これまで蓄積してきた膨大なデータの活用が十分に進んでいないという課題がありました。社内でAI活用を進めていたものの、業務に活用するためには専門家の力を必要としていました。
そこで「ProShare(プロシェア)」を通じて、知識だけではなく現場経験も豊富な外部人材を活用。
一般的なアルゴリズムの知識や自然言語処理の基礎、実際の業務ツールに合わせたフォーマットの作成、実務への落とし込みなど、メンバーが学んだ内容を自分の業務に活かせるよう、プロジェクトに取り組みました。
その結果、未経験だったメンバーも一定の結果が出せるようになり、プロジェクト終了後も、社内での取り組みが継続しています。
三井住友信託銀行株式会社様の事例については、以下の記事をご覧ください。
全社的なDX推進に向けた意識改革と体制構築を加速(株式会社キッツ様)
株式会社キッツ様では、全社的なDXを推進するにあたり、従業員を巻き込む啓蒙活動や教育に関する知見が不足しているという課題がありました。
そこで「ProShare(プロシェア)」を通じて、DXのプロ人材を活用。「誰を対象に、どうなってほしいか」というペルソナ設計から、従業員の関心度合いに応じた施策のロードマップ策定までを実現できました。
株式会社キッツ様の事例については、以下の記事をご覧ください。
DX人材不足を解消するなら、外部プロ人材を戦略的に活用しよう
DX人材の確保や育成は多くの企業にとって重要なテーマですが、社内だけで完結させるには時間もコストもかかり、思うように進まないケースは少なくありません。
とくに、専門スキルの不足やリソースの制約がある場合、外部のプロ人材を組み合わせて活用することで、DX推進のスピードと質を高めやすくなります。
そこで、おすすめなのが、パソナJOB HUBの「ProShare(プロシェア)」です。
「ProShare(プロシェア)」では、経営・営業・人材/組織・IT/DX・財務など各分野のプロ人材が多数登録しており、企業ごとの課題に応じて適切な人材を紹介可能です。
週1日からの稼働や短期支援など、必要な分だけ、プロ人材のスキル・ノウハウを取り入れられます。
これまでに2,500社以上の企業に導入されており、業界や業種を問わず、幅広い課題解決に活用されています。
導入は、ヒアリングから最短1週間で支援開始が可能です。初めての依頼でも、コンサルタントが導入から稼働まで伴走するため、安心してご利用いただけます。
初回相談・人材提案はすべて無料なので、「社内だけでは解決が難しい」「スピード感をもって成果を出したい」といった経営課題を持っている場合は、ぜひお気軽にご相談ください。
よくある質問
DX人材とはどのような人材ですか?
DX人材とは、自社のビジネスや業務を深く理解しながら、データとデジタル技術を活用して業務改革や新たな価値創出を推進する役割を担う人材群を指します。
単独の専門職ではなく、ビジネス、デザイン、データ、技術など複数の領域で構成される点が特徴です。
DX人材に求められるスキルや姿勢は?
DX人材に共通して求められるのが「技術リテラシー」「ビジネス設計・推進力」「変革マインド」です。
DX人材は職種によって習得すべき専門スキルは異なりますが、技術を理解し正しく活用できるリテラシーが必要です。また、部門横断で協働しながら実行までつなげる推進力や、変化を前向きに捉え、未知の領域にも柔軟に挑戦できるマインドが求められます。
DX人材を確保する方法は?
まず、DX人材を確保するには、「どの職種に、どのスキルを、どのレベルで求めるのか」を要件整理することが重要です。
その上で、DX人材を確保する代表的な方法は、社内育成の推進、中途採用の活用、外部プロ人材の活用が挙げられます。これらの方法を組み合わせることで、人材不足の課題に対応しやすくなります。