AIが急速に進化する中、「自社でAI活用を進めるにあたって、どこから手をつければいいのかわからない」「AIを扱える人材が社内にいない」という課題を抱えている企業は少なくありません。
実際に、AI導入の壁として真っ先に挙がるのがAI人材の確保です。
また、AI人材と一口にいっても、モデルを開発する技術者だけではなく、課題設定・企画・運用設計を担うビジネス側の役割の職種まで幅広く含まれます。そのため、どのような人材をそろえればいいのか判断が難しいという声も少なくありません。
本記事では、AI人材の主な職種と求められる能力、AI人材を確保する方法についてわかりやすく解説します。
この記事でわかること
- AI人材の役割や種類、AI人材・IT人材・DX人材との違い
- AI人材に必要な能力と、確保方法
- AIのプロ人材をお探しなら、ProShare(プロシェア)IT・DX支援サービス
AI人材とは?
AI人材とは、機械学習・データエンジニアリング・AI運用など、AI活用に必要な専門領域を担う人材群を指します。ひとつの職種を指す言葉ではなく、AI活用を進めるために必要な複数の役割の総称です。
データ分析やモデル構築を担う技術者だけでなく、企画・課題設定・運用設計を担うビジネス側の人材まで含まれます。
近年、企業競争力を高める上でAI活用の重要性が急速に高まっているものの、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「DX動向2024」によると、多くの企業がAI導入における課題で挙げられるのが「AI人材の不足」です。AI技術の進化に対して、人材の確保や育成が追いついていない状況であることがわかります。

参照元:独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「DX動向2024」
AI人材は「確保が難しい一方で、企業の成長に不可欠」であり、育成・採用・外部人材の活用を組み合わせた戦略が求められます。
AI人材とIT人材、DX人材の違い
AI人材としばしば混同される言葉に「IT人材」「DX人材」があります。それぞれが担う役割の違いを見ていきましょう。
まず、IT人材は、情報システムの企画・開発・運用など、情報技術全般を扱う人材であり、その領域のなかに、AI技術を活用して価値を生み出すAI人材も含まれます。
DX人材については、デジタル技術を活用して業務プロセスやビジネスモデルの変革を推進する役割を担います。一方、AI人材は、機械学習やデータ分析などの専門知識を用いて、事業課題を技術的に解決する役割です。
つまり、DX人材は「どのように変革を進めるか」を企画・推進する立場であり、AI人材はその中で「AIをどのように活用するか」を技術面から実現する立場に位置づけられます。
DX人材については以下の記事をご覧ください。
AI人材の代表的な職種
AI人材と一口にいっても、職種によって担う役割は大きく異なります。
ここでは、企業でニーズが高い代表的な職種をいくつか紹介します。

AIエンジニア
AIエンジニアは、AIモデルの構築からシステム組み込み、運用までを担う実装のスペシャリストです。
機械学習モデルの開発、推論環境の構築、本番運用の最適化などを担当し、AIを実際に動くサービスとして形にします。
高度なプログラミングスキルと、AIアルゴリズムへの深い理解が求められます。
AIプランナー
AIプランナーは、企業のビジネス課題をAIでどう解決するかを企画し、実行をリードする役割です。
AI技術の可能性と制約を理解した上で、実現可能なAIプロジェクトへ落とし込む橋渡し役を担います。
企画力やプロジェクトマネジメント、ビジネス視点と技術理解の両立が不可欠です。
データサイエンティスト
データサイエンティストは、データ分析や機械学習を用いてビジネス上の洞察を導く専門家です。
統計学・機械学習・プログラミングを駆使し、意思決定や業務改善に直結する分析結果を生み出します。
企業によって、分析重視・モデル開発重視など役割の比重が異なる点も特徴です。
AI倫理専門家
AI倫理専門家は、AI活用に伴う「バイアス・公平性・プライバシー・説明責任」などの倫理的リスクに向き合う専門職です。
AIアルゴリズムが特定の属性に不当な影響を与えないか、意思決定プロセスが透明か、データ利用が法令に適合しているかを精査し、責任あるAI活用を支援します。
技術理解に加え、法律・倫理の知識を統合して判断できることが求められ、企業のAIガバナンス構築に欠かせない存在です。
AI人材に求められる能力
AI人材には、職種ごとに求められる専門性は異なりますが、共通して必要となるスキルがあります。
単にAI技術を扱えるだけでなく、ビジネス課題を正しく理解し、解決へ導くための総合的な能力が求められます。
ここでは、AI人材に共通して求められる主な能力を見ていきましょう。

技術スキル
AI人材には、機械学習・ディープラーニング・自然言語処理など、AI技術の仕組みや特性を理解していることが求められます。
Pythonなどのプログラミング言語や統計・データサイエンスの基礎知識を持ち、「どのようなデータを使えば何ができて、どのような制約があるか」を判断できることが重要です。
なお、データ前処理からモデル構築・評価・デプロイまでをみずから実装できるかどうかは職種によって異なり、AIエンジニアなどはより高い専門性が求められます。
データ・AIリテラシー
AI人材には、データやAIの結果を正しく読み解き、リスクも含めて理解する力が必要です。
データの意味や取得方法、偏り(バイアス)を把握し、基本的な統計指標やグラフを読み取れることに加え、「AIがどこまでできて、どこからは人の判断が必要か」を見極めるリテラシーが求められます。
こうしたデータ・AIリテラシーがあることで、過度な期待や誤った判断を避けながら、現実的なAI活用を設計できます。
ビジネス推進力
AI人材には、技術とビジネスをつなぐ論理的思考力と、プロジェクトを前に進める推進力が求められます。
ビジネス課題を技術的なテーマに置き換え、最適な解決策を設計する力に加え、関係者と協働しながらプロジェクトを進行させるマネジメント力も重要です。
技術だけでなく、課題設定力・合意形成力・コミュニケーション力を備えることで、AI活用を事業成果につなげることができます。
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AI人材を確保する方法
AI人材を確保するには、まず「どの職種に、どの技術スキル・ビジネススキルを、どのレベルで求めるのか」を明確にすることが重要です。
その整理に役立つ手法のひとつがスキルマップです。必要なスキルセットと現在地のギャップを可視化できるため、人材育成や採用計画を考える上での基礎情報として活用できます。
そのうえで、AI人材を確保する代表的な方法は次の3つです。

社内育成
AI人材を安定的に確保するには、社内で育てる仕組みを整えることが有効です。
従業員が学んだ知識を試せる小規模な実践環境を用意したり、基礎から応用まで段階的に学べる研修体系や教材を整備したりすることで、学習と実務の循環が生まれやすくなります。
また、厚生労働省の「人材開発支援助成金」など、公的機関による研修支援や助成制度を活用することで、企業は育成にかかる費用負担を抑えながらAI人材の育成を進めることができます。
育成には時間がかかるものの、事業理解の深いAI人材を自社で確保できる点は大きな強みです。
中途採用
AI人材を確保する方法のひとつとして、中途採用は有力な選択肢のひとつです。
機械学習、MLOps、データ基盤構築など、求めるスキルが高度化しているため、必要な職種とスキル要件を明確にすることが欠かせません。
ただし、AI人材の採用市場は国内外で競争が激しく、柔軟な働き方や成長機会の提示が求められます。
日本国内に限らず、海外採用、副業・兼業、業務委託など、多様なチャネルを活用することで、採用の可能性が広がるでしょう。
外部プロ人材の活用
短期間でAI活用を前進させたい企業にとって、外部のプロ人材の活用は非常に有効です。
外部支援を活用すると、高度なAIスキルを即時に補完できるだけでなく、プロジェクト設計・モデル開発・データ整備など、必要な専門領域ごとに適切なプロ人材が実務レベルで支援します。
とくに社内に経験者がいない初期フェーズでは、プロ人材が最適な進め方を示すことで、判断の誤りや不必要な投資を避けやすくなります。
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AIのプロ人材導入事例
パソナJOB HUBが提供する「ProShare(プロシェア)」でAI領域に強みを持つプロ人材を活用し、DX推進をした事例をご紹介します。
自社でのプロ人材活用を検討する際の参考としてご覧ください。
データ活用体制を強化し、DX推進のスピードと質を大幅に向上(三井住友信託銀行株式会社様)
三井住友信託銀行株式会社様では、これまで蓄積してきた膨大なデータの活用が十分に進んでいないという課題がありました。社内でAI活用を進めていたものの、業務に活用するためには専門家の力を必要としていました。
そこで「ProShare(プロシェア)」を通じて、知識だけではなく現場経験も豊富な外部人材を活用しました。
一般的なアルゴリズムの知識や自然言語処理の基礎、実際の業務ツールに合わせたフォーマットの作成、実務への落とし込みなどを支援。AIスキルを業務で活用できる状態を目指し、プロジェクトに取り組みました。
その結果、未経験だったメンバーも一定の結果が出せるようになり、プロジェクト終了後も、社内での取り組みが継続しています。
三井住友信託銀行株式会社様の事例については、以下の記事をご覧ください。
AI人材を確保するなら、外部プロ人材を活用しよう
AI人材とは、機械学習・データエンジニアリング・AI運用など、AI活用に必要な専門領域を担う人材群を指します。
職種によって担う役割は異なりますが、共通して「データとAIの仕組みを理解し、ビジネス課題の解決につなげる視点」が求められます。
しかし、社内だけで育成・採用を完結するには時間とコストがかかり、競争の激しいAI領域では人材確保が容易ではありません。必要なスキルを短期間で補いたい場合や、早期に成果を求める場合は、外部のプロ人材を活用することが有効な選択肢となります。
そこで、おすすめなのは、パソナJOB HUBの「ProShare(プロシェア)」です。
「ProShare(プロシェア)」では、経営・営業・人材/組織・IT/DX・財務など各分野のプロ人材が多数登録しており、企業ごとの課題に応じて適切な人材を紹介可能です。
週1日からの稼働や短期支援など、必要な分だけ、プロ人材のスキル・ノウハウを取り入れられます。
これまでに2,500社以上の企業に導入されており、業界や業種を問わず、幅広い課題解決に活用されています。
導入は、ヒアリングから最短1週間で支援開始が可能です。初めての依頼でも、コンサルタントが導入から稼働まで伴走するため、安心してご利用いただけます。
初回相談・人材提案はすべて無料なので、「社内だけでは解決が難しい」「スピード感をもって成果を出したい」といった経営課題を持っている場合は、ぜひお気軽にご相談ください。
よくある質問
AI人材とはどのような人材ですか?
AI人材とは、AI活用に必要な専門領域を担う多様な人材の総称です。
分析やモデル開発を行う技術系の役割だけでなく、企画・課題設定・運用設計などビジネス側の役割も含まれます。
AI人材に必要な能力は?
AI人材に共通して求められるのは、AI技術の理解、データやAIの結果を読み解くリテラシー、そしてビジネス課題を解決へ導く推進力です。
技術スキルのレベルは職種によって異なりますが、技術とビジネスをつなぐ思考力が欠かせません。
AI人材を確保する方法は?
AI人材を確保する主な方法は、主に「社内育成」「中途採用」「外部プロ人材の活用」の3つです。
スキルマップなどを活用して必要なスキル要件を整理した上で、育成・中途採用・外部のプロ人材を組み合わせることで、人材不足の課題に対応しやすくなります。